2011年9月12日月曜日

台風12号で49年ぶりの大雨 土木被害7000万円超

 富良野市は8日、今月2日からの前線を伴った低気圧と台風12号の大雨による被害概要を発表した。それによると、土木被害では61ヵ所にのぼり、被害額は約7000万円にのぼった。また農業被害では田畑の冠水、表土流出など116ヘクタールに達した。市では緊急を要する応急的な復旧工事については今月2日付で専決処分を行い対応した。公共施設の本格復旧については開会中の市議会定例会に補正予算の追加提案を行う。また、市道南陽25線、布礼別川添線の道路復旧は国の災害査定を受けた後、公共土木施設災害復旧事業として予算の補正を行う予定。
 市の発表によると、2日深夜から4日朝方まで断続的な降雨があり、降り始めからの雨量は232ミリにのぼり、富良野市の年間降水量の約4分の1に達した。昭和37年8月に台風9、10号による大雨で243ミリの降水量を観測しており、今回の降水量はそれに次いで49年ぶりの豪雨となった。
 市では対策本部を設置し、市職員95人、消防職員27人の態勢で市内各地の道路、河川、農地の被害巡回と応急対策にあたった。その結果、土木被害(道路)では、側溝及び横断管の埋没、路肩及び法面(のりめん)の崩落、土砂の堆積、砂利道の洗掘(せんくつ)など34路線37ヵ所にのぼった。この被害で通行止めとなったのは布礼別川添線など8路線。このうち同線と東7線橋が今なお通行止めになっている。河川では砂利の堆積、護岸の洗掘など3ヵ所、そのほか21ヵ所で被害を受け、約7000万円の被害額となっている。
 農作物の被害状況(中間報告)では、富良野地区で82ヘクタール、山部地区で1082ヘクタール、東山地区で2482ヘクタール。富良野地区ではタマネギが5682ヘクタールで冠水、表土流失した。このほか大豆、ビート、ニンジンなども同様の被害があった。山部地区ではビート、小豆、大豆、カボチャなどが冠水、表土流失した。東山地区ではスイートコーン、タマネギ、ビート、馬鈴しょなどが倒伏、表土流失、冠水の被害が出た。なお、農業被害についてはJAふらのが7日正午現在でとりまとめたもの。



難関の国家試験「情報処理技術者試験」沿線の高校生で初の合格

 富良野緑峰高校情報ビジネス科3年の福島亮さん(19)と松本佳奈さん(17)が、富良野沿線の高校生では初めて国家試験の情報処理技術者試験(基本情報技術者)に見事合格した。同試験は合格率が20%台という難しい試験。2人とも進学を希望しており、奨学金給付や入学金、授業料免除など優遇措置をする学校があることから大きな励みになっている。
 同試験は「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」の水準がある程度以上あることを認定している国家試験。
 福島さんと松本さんは昨年、同じく国家試験の「ITパスポート試験」に合格したことから、ワンランク上の同試験の受験資格が与えられた。昨年10月から本格的に勉強を始め、7月10日に旭川大学で行われた同試験に挑戦した。
 同試験は、基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術に関して93問が出題された。試験は午前中が多肢選択式(四肢択一)の80問、午後から文章問題の多肢選択式(四肢択一)が13問それぞれ出題され、午前、午後とも150分の制限時間で行われた。
 同試験には全国で約5万8000人が受験し約1万4600人が合格、合格率は24・7%。合格者の平均年齢は25・2歳。高校生は2165人が受験し、合格したのは23・2%の502人。このうち北海道では90人が受験し30%の27人が合格した。
 福島さんは「模擬試験では合格となる60%を超えていた。でも試験を終えて合格する自信はありませんでした」、松本さんも「模擬試験では合格ラインギリギリだった」と話し、難関の国家試験をパスしたことに喜んでいる。福島さんは8割以上、松本さんは7割近い成績で合格した。福島さんは10月に実施される、さらにワンランク上の応用情報技術者試験に挑むという。

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