2011年12月20日火曜日

「カーリングに育まれた力」をテーマに
金村萌絵(旧姓目黒)さんが富良野東中学校で講演

 トリノとバンクーバー冬季五輪カーリング種目で日本代表となった金村萌絵(旧姓目黒)さん(27)が14日、富良野東中学校(林晃淳校長、生徒数330人)で「カーリングに育まれた力」をテーマに講演を行った。金村さんは小学3年生から競技を始め、世界ジュニア大会で4位に入賞、そして日本代表に選ばれた経過やトリノ冬季五輪で挫折を感じたこと、そしてバンクーバー五輪ではチームリーダーとして全力で取り組んだことなどを1時間にわたり冬季五輪の映像を紹介しながら講演し、夢を持つことの大切さとその目標に向かって進む力を訴えた。
 同校が上川版キャリアノート開発協力校の指定を受けたのに伴い、南富良野町出身の金村さんが、2大会連続冬季五輪に出場し活躍したことから講師として招き講演会が開かれた。
 金村さんは同町落合地区の出身。1児の母親で現在は父親が経営しているNPO法人どんころ野外学校を手伝っている。幼い頃から、スキーやカヌーなどアウトドアスポーツを得意とし、小学3年生から本格的にカーリングを始めた。ジュニア時代には、全道、全国大会で優勝し、さらに世界大会でも大活躍した。
 富良野高に進学し、高校3年生の時にカーリングが続けてできる環境の整っている青森県の大学に進学した。そしてジュニア時代の活躍から、チーム青森のメンバーに招かれ、五輪出場を目指すようになった。
 金村さんは「国内では負け知らずだった。しかし、カナダで開かれた1ヵ月半にわたる強化合宿で世界の強さを見せつけられ、全く自信がなくなり、もがき苦しんだ」と競技生活の挫折を振り返った。
 さらにトリノ冬季五輪でも先輩に支えられての出場で自分が納得できる競技は思うようにできなかったという。そして社会人になり、トリノのリベンジを図るため、バンクーバー五輪ではチームリーダーを務め、やりがいを感じ、大きな財産につながったと、生徒たちに挑戦することの大切さを身を持って訴えた。
 そして最後に金村さんはカーリング競技を通して、「続けることで身に付く力、自分と向き合う力、前向きに考える力の3つの力を育むことができた。苦しい時こそ成長する。思い切って悩んで下さい」と全校生徒に何事にも目標を持って挑戦することの大切さを熱く語った。

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